倹約エンジニアの分散投資ブログ

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【プラチナ】燃料電池自動車で使用できる唯一の触媒!?

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こんにちは!

 

本日はプラチナと燃料電池自動車の関係について書きます。 

先日の記事で「燃料電池自動車の普及はプラチナの重要性を一気に押し上げる」と述べました。(【プラチナ】vsパラジウム_倍以上の価格差の訳は自動車の浄化触媒が鍵 - 倹約エンジニアの分散投資ブログ )


また、バラード社マーケティングディレクターのNicolas Pocard氏も以下のように述べています。

(バラード社は35年以上にわたり、プラチナを触媒とする燃料電池プロトン交換膜の開発を推し進めてきた世界的メーカーです)

燃料電池自動車の高い耐久性と効率は新たな車両の選択肢となる上で重要で、プラチナはその耐久性と性能を維持することができる唯一の触媒

プラチナに変わるものを見つけられないとは言えないが、今のところプラチナに変わる触媒はない。」

引用 【WPICレポート】プラチナ豆知識「燃料電池大手バラード社」(2020/05/13) – 一般社団法人日本貴金属マーケット協会(JBMA)

 

 

 

1. プラチナは燃料電池の触媒に使われている

プラチナは下図赤線枠内の燃料電池 (FC) スタック内の触媒に使われています。

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引用 トヨタ MIRAI | 特長 | トヨタ自動車WEBサイト

 

燃料電池自動車が走る仕組み

STEP1 : 酸素 (空気) と高圧水素タンクの水素を燃料電池 (FC) スタックに送り込みます

STEP2 : 酸素と水素の化学反応により発電し、電気、そして水が生まれます

STEP3 : モーターに送電して走ります

発生した水は社外に排出されます。

 

2. なぜ燃料電池の触媒にプラチナが使われているのか?

結論を先に述べると、プラチナが酸素還元活性耐酸性の両方の性質を満たしているからです。

段階を踏んで書きます。

 

燃料電池 (FC) スタックはセルが多数積み重ねられて構成されています。

そして、1枚のセルは電解質膜と電極 (燃料極と空気極) が2枚のセパレータで挟まれて構成されています。

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右記サイトの図を基に作成 燃料電池(FC)とは - 水素・燃料電池実証プロジェクト -JHFC

 

セルは以下に示すように発電を行う最小単位となっており、プラチナは触媒層に使われています

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右記サイトの図を基に作成 燃料電池(FC)とは - 水素・燃料電池実証プロジェクト -JHFC

発電の仕組み

1. 水素タンクから供給された水素 (H2) が、燃料極で2個の電子 (e-) を放出して水素イオン (H+) になります。

2.  水素から放出された電子は、外部回路を通って反対側の空気極に向かって電流として流れて、電力が発生します。 

3. 空気極では空気中から取り入れられた酸素分子 (O2) が、外部回路から流れてきた電子を受け取り、酸素イオン (O2-) になります。

4. 酸素イオンは、電解質膜を伝って移動してきた水素イオン (2H+) と結合して、水 (H2O) になります。

 

 

ここで、触媒の働きは燃料極と空気極で起こっている反応速度を大きくすることです。

特に、3.の空気極の反応 (酸素還元反応 1/2O2 (0価) → O2- (-2価) ) の反応速度が遅いため、触媒には高い酸素還元活性が求められているのです。

 

また、燃料極で発生するH+の濃度が高くなり強酸となるので、高い耐酸性も求められています

(このH+の濃度が高いほど、酸性度が高い)

 

 

以上の条件に最適な金属触媒がプラチナなのです。

 

 

他の金属を考えた場合、例えばパラジウムは酸素還元活性は高いですが、耐酸性が不十分です

また、周期表でプラチナの隣の金 (Au) イリジウム (Ir) は耐酸性はありますが、酸素還元活性が低いです

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3. プラチナの使用量を減らす動きも

 燃料電池のセルの中でもとくに高価な部品が触媒であり、その理由はプラチナを使っているからです。

 

プラチナの使用量を極限まで減らす方法として、カーボンの粒に白金の微粒子を付けた白金担持カーボンなどが触媒として使われています。

また、高活性化技術の方法として、プラチナと他金属の合金化技術の開発も進められています。

 

しかし、コストや触媒性能、化学的な安定性の観点からプラチナが理想的なのです。

Nicolas Pocard氏も

「長期的にはプラチナの使用量は減少していくだろうが、差が出るほどの減量は考えられない」

と述べています。

引用 【WPICレポート】プラチナ豆知識「燃料電池大手バラード社」(2020/05/13) – 一般社団法人日本貴金属マーケット協会(JBMA)

 

4.最後に

燃料電池の触媒として最もプラチナが最適であると述べてきました。

本日の記事は各サイトと趣味で買っていた以下の書籍を参考にしました。

 

燃料電池自動車の仕組みが書かれています。また、電気自動車やハイブリッド自動車の仕組みについても書かれており、比較されている本です。 

 

自動車よりも燃料電池に特化しています。様々な燃料電池や触媒についても上の本より詳しく書かれている本です。

 

プラチナに興味ある方は以下の記事もぜひご参照下さい。

VS 金


VS パラジウム

 

ETFについて

 

 

最後ですが私は燃料電池自動車が普及するのはまだまだかなり難しいと思っています 笑

理由については、また後日書きたいと思います。

 

本日は以上です。少しでも参考になればと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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