【アノマリー】株式市場の9月効果とは?

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こんにちは!

2022年も3分の2が過ぎ、9月となりました。

株式市場には「9月効果」という言葉があります。

本日はこのアノマリーについて書いていきます。

 

 

 

 

1. 9月効果について

1-1. 9月効果とは

ジェレミー・シーゲル氏の「株式投資 Stocks for the Long Run」の中で書かれています。

9月は1年のうちで群を抜いて悪い月であり、米国株の再配当投資を含めても唯一利回りがマイナスとなる月だそうです。

 

1885年にダウ平均に1ドルを投資した場合、2006年末にいくらになっているかが算出されています。

・1885年にダウ平均に投資した場合、1ドル → 490ドル (配当を除く)

・9月にだけダウ平均に投資した場合、1ドル → 23セント

・9月を除く残りの月を通して株式を保有し続けていれば、1ドル → 2176ドル

 

ちなみに9月の利回りの低迷は米国以外の国々でも確認されます。

9月は時価総額加重平均指数の利回りがマイナスを記録した唯一の月であり、世界の主要な指数で最悪の月だそうです。 

1-2. なぜ9月の利回りが悪いのか 

著書の中で以下2つの仮説が述べられていました。

 

① 経済とは直接関係なく、冬に近づいて急速に日が短くなるという憂鬱な雰囲気によるものか?

しかし、この仮説は日が長くなり始めるオーストラリアやニュージーランドなどの「南半球 」でも株価が低迷しているので、成り立たないそうです。

 

② 投資家が夏休みのレジャー資金を支払うために株式を売却する (あるいは株式の購入を控える) 結果か?

多くの人にとって、9月は1年における月曜日であり (月曜日は1週間の中でパフォーマンスが悪い傾向がある) 、休暇のあとに仕事に直面しなければならないときだからかもしれないと述べられていました。

 

あくまでアノマリーの一種

アノマリーとは、ある法則・理論からみて異常であったり、説明できない事象や個体などを指します。

2. 1885年~2006年の9月の利回りの傾向

ダウ平均 (キャピタルゲイン)

1885年~2006年 : -1.1%程度

1946年~2006年 : -1.1%程度

1990年~2006年 : -1.5%程度

 

S&P500 (配当を含む)

1885年~2006年 : -0.8%程度

1946年~2006年 : -1.1%程度

1990年~2006年 : -1.1%程度

参考 ジェレミー・シーゲル (2009). 株式投資 第4版 日経BP

3. 2007~2021年の9月の利回りの傾向

過去の記事でも載せていたグラフですが、2007年~2021年の9月のキャピタルゲインをまとめたグラフです (比較のため7, 8月も載せています)。

2006年までのデータと比較すると9月は良くなっています。

以下に2007年からのグラフを載せます。 

右記サイトを基にグラフを作成 https://jp.tradingview.com/chart/qT0vElHG/

2008年と2011年に5%以上の下落を記録し、2020~2021年で2年連続下落しています。

4. 最後に

アノマリーも参考には良いと考えています。過去の統計を含んでいるので。

ちなみに過去の記事で2021年までの7, 8月のアノマリーについても書き、2022年の傾向はおおよそ合っていたようです。

2022年の変動率

ダウ平均 : 7月 +6.73%、8月 -4.06%

S&P500 :   7月 +9.11%、8月 -4.24%

7月が強く、8月が弱いというアノマリー通りの結果になりました。

owngoalkun-credentials.hatenablog.com

 

ただし、あくまで過去のデータですので、投資は自己責任でお願い致します。

本日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

以下のような記事もありますので、よろしければご参照下さい。