リチウムの需給と機関による価格予測
本日はリチウムについて書きます。
世界は自動車の電動化へと流れており、EVやFCVが普及していくことになります。
EVに搭載されるリチウムイオン電池には、リチウムが使用され、EVの普及とともに今後リチウム需要の増加が期待されています。
※「リチウムの採掘会社」と書いていますが、主に炭酸リチウムのような化合物として、採掘・供給されます。
1. リチウムの需給と価格の予測
1-1. 需給予測
他にも2023年にはリチウムが供給不足となる見通しをしているサイトがあります*。
* Lithium Miners News For The Month Of July 2021 | Seeking Alpha
1-2. 価格予測
リチウムは2023年ごろから価格が上昇することが予測されています。
2. リチウムへの投資手段
2-1. ETF
・グローバル X リチウム&バッテリー・テクETF (LIT)
リチウムの採掘会社やリチウムバッテリーメーカーの会社を含んだETFです。
リチウム採掘会社を見ると、採掘量の多い会社が上位になるように構成されています。
参考 https://www.etf.com/LIT#overview
・Amplify Lithium & Battery Technology ETF (BATT)
参考 https://www.etf.com/BATT#overview
2-2. 採掘会社の株
2-2-1. 時価総額の大きい順
1位 Jiangxi Ganfeng Lithium Co. Ltd (SZSE : 02460) (中国)
時価総額 : $24.34 Billion、2019年の総収入 : $767.5 Million
2位 Albemarle (NYSE : ALB) (米国)
時価総額 : $18.38 Billion、2019年の総収入 : $3.589 Billion
3位 Tianqi Lithium (SZSE : 02466) (中国)
時価総額 : $11.73 Billion、2019年の総収入 : $748 Million
4位 Mineral Resources Ltd. (ASX : MIN) (オーストラリア)
時価総額 : $6.98 Billion、2019年の総収入 : $1.16 Billion
5位 SQM (NYSE : SQM) (チリ)
時価総額 : $6.44 Billion、2019年の総収入 : $1.86 Billion
6位 Sichuan Yahua Industrial Group Co. Ltd. (中国)
時価総額 : $3.26 Billion、2019年の総収入 : $388 Million
7位 LIVENT Corporation (NYSE : LTHM) (米国)
時価総額 : $3.26 Billion、2019年の総収入 : $338 Million
2-2-2. 供給割合の高い順
引用 Four Companies Leading the Rise of Lithium & Battery Technology – Global X ETFs
※図の左上の「Note : LCE (Lithium Carbonate Equivalent)」 とは「炭酸リチウム換算」のことです。
1-1. Albemarle (NYSE : ALB) (米国)
当社はリチウムや臭素、触媒などに注力しており、電気自動車のバッテリーのためのリチウムでは、世界最大の供給会社です。
オーストラリアのグリーンブッシュ採掘場では49%のシェアがあり、チリのアタカマ湖や米ネバダ州のクレイトンバレーにも拠点があります。
1-2. SQM (NYSE : SQM) (チリ)
当社はチリのサンティアゴに位置し、チリ北部のアタカマ砂漠にあるアタカマ塩原の塩類平原でとれる塩水から炭酸リチウムや水酸化リチウムを生産しています。
2020年には炭酸リチウム70,000トンの生産を報告しています。
1-3. Jiangxi Ganfeng Lithium Co. Ltd (SZSE : 02460) (中国)
世界のリチウム採掘会社で時価総額が最も大きい会社です。リチウム製品の研究開発や製造・販売を行っています。当社はオーストラリアやアルゼンチン、メキシコ、中国に鉱物資源を保有しています。
1-4. Tianqi Lithium (SZSE : 02466) (中国)
四川省にあるリチウム製品の製造・販売に注力している新エネルギー素材会社です。当社は、炭酸リチウムや塩化リチウム、他のリチウム製品を生産しています。
1-5. LIVENT Corporation (NYSE : LTHM) (米国)
1940年代から約60年以上のリチウム産業における経験を持っています。
かつては、FMC社の分社独立したFMCリチウムとして知られていましたが、2018年に独立して取引を始めました。
LIVENTは電気自動車会社のテスラを含む、主なバッテリー製造会社や自動車メーカーから好まれるパートナーとなっています。
アルゼンチンの塩水資源由来の当社のリチウム抽出については、2019年で炭酸リチウムおよそ6,400トンであると報告されています。
なお、炭酸リチウム1トンあたりの採掘コストは各社下図のようになっています (2020年2Q)。
採掘コストが低い会社の方が利益を出しやすい一方、リチウム価格が上がった場合には採掘コストが大きい会社の方が利益の上昇率が大きくなる可能性があります。
このオペレーティングレバレッジについては、以下の記事で書いています。
金鉱株ETFと個別銘柄の種類・特徴 - 倹約エンジニアの分散投資ブログ
3. 所感
あくまで私の感想を書きますので、投資判断は自己責任でお願い致します。
「1. リチウムの需給と価格の予測」の内容を踏まえると、2023年あたりにリチウム需要関連銘柄の投資を検討するのがよいと考えられます。
本日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
以下のような記事もありますので、よろしければご参照下さい。
owngoalkun-credentials.hatenablog.com
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