金鉱株のETFと個別銘柄

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こんにちは!

本日は金鉱株のETFや個別銘柄について書きます。

 

金への投資方法として、金の現物やETF先物を購入する方法がありますが、その他に金鉱株を購入するという方法があります。

 

 

 

1. 金鉱株にはレバレッジ効果がある

金鉱株の良さは、金鉱山会社の生産コストは変わらず金価格が上昇すれば、そこにレバレッジ効果が発生して金鉱山会社の利益が大きく伸びることが期待されることです。

 

例) 生産コストが1000ドルの産金会社の場合を想定します。

金価格が1500ドルから2000ドルに1.3倍上がると、利益は2となります。

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しかし、金価格が25%下落した場合には、利益は50%下落となります。

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2. 金鉱株ETF

2-1. ヴァンエックベクトル金鉱株ETF (GDX)

概要

大手の金鉱株を投資対象にしたETF

 

分配と経費

分配利回り 0.47% (分配回数は1年に1回)

経費率 0.52%

 

構成銘柄

引用 https://www.etf.com/GDX

 

2-2. ヴァンエックベクトル中小型金鉱株ETF (GDXJ)

概要

中小の金鉱株を投資対象にしたETF

 

分配と経費

分配利回り 0.29% (分配回数は1年に1回)

経費率 0.53%

 

構成銘柄

引用 https://www.etf.com/GDXJ

 

 

以下のように、NYSE Arcaゴールドマイナーズインデックスの2倍や逆数の2倍に連動したETFもありますが、オススメしないので割愛します。

・DIREXION デイリー 金鉱株 ブル2倍 ETF (NUGT)

・DIREXION デイリー 金鉱株 2倍 ETF (DUST)

 

3. 金鉱株の個別銘柄の特徴

ニューモント・コーポレーション (NEM)

世界第2、全米最大の金鉱山会社です。

金鉱株として、唯一S&P500に採用されています。

 

バリック・ゴールド (GOLD)

カナダ最大手の産金業者です。金の生産量は世界一です。

  

ハーモニー・ゴールド・マイニング (HMY)

南アフリカ第3位の産金会社です。

南アフリカの採掘場は米国やカナダより採掘コストが高いことに加えて、金塊のグレードが劣化しており、生産コストが高く、同業他社と比べて収益性が低くなっています

 

参考 FRBの緊急融資策によって金と金鉱株セクターの時代が到来するのか | The Motley Fool Japan, K.K.

 

フランコネバダ (FNV)

資源採掘権取得および投資であり、金鉱会社ではありません。

事業構造は第三者の鉱山会社に前払いで資金を提供する代わりに、鉱山会社から所定の割合の金を購入しています。

 

これにより、利点が以下2つあります。

① 鉱山事業に伴う費用とリスクを負担しなくてよい

② スポット価格よりも大幅に安い価格で金を確保できる

 

2019年には過去最高の金売上、収入、利益を挙げ、12年連続で増配を実施しました。

 

カークランド・レイク・ゴールド (KL)

2016年から2019年にかけて以下の実績を挙げました。

・金生産量を3倍以上の100万オンス弱に増加

・AISC (採掘コスト) を40%近く削減

・純利益を倍増

・フリーキャッシュフローを4倍に増加

 

SSRマイニング (SSRM)

バランスシートが強いです。

稼働中の鉱山は3ヶ所であり、2020年の生産割合について、金が80%、銀が20%と予想されています。

2019年には3ヶ所の鉱山すべてで過去最高の生産量を記録しました。

 

参考 【米国株動向】注目の金関連3銘柄 | The Motley Fool Japan, K.K.

 

シバニェ・スティルウォーター (SBSW)

南アフリカの会社で、採掘金属のうちプラチナの割合が50%、続くパラジウムが42%の鉱山会社です。

世界の主なプラチナ鉱山会社の中でも珍しく、NY証券取引所に上場しています。

 

SBSWについては以下の記事にまとめています↓

owngoalkun-credentials.hatenablog.com

 

 

 

4. 個別銘柄選びは金の採掘コストを考慮する

個別銘柄の購入に迷った場合に、選定指標として金1オンスあたりの採掘コスト があります。

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採掘コストが金鉱会社によって違う理由は、金の鉱床の状態で露天堀りにするのか、地下近くに炭鉱夫が掘り進めなければならないか、によって変わってくるからです。

 

米国カナダには露天掘鉱山が多く比較的コストが安いです。

それに対して、南アフリカには坑内掘鉱山が多いため採掘コストが高くなります。

 

 

採掘コストが異なると利益も変わってきます。

例えば左下グラフのように (例なので数字は四捨五入しています) 、金価格が1500ドルの場合、米ニューモントは500ドルの利益が得られる一方で、南アのハーモニーGは200ドルしか利益があげられません。

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しかし、右上のグラフのように金価格が2000ドルに上昇した場合、ハーモニーGの利益額は相変わらずニューモントに及びませんが、利益の伸び率は3.5となっています。

 

金価格が上昇する場面では、採掘コストが割高な金鉱株の方が大きな値上がり率が見込まれます

 

 

ただし、金価格の下落時にはハーモニーGのような採掘コストの高い金鉱株の方が、ニューモントより下落割合は高くなります。

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5. 金鉱株価は金属価格の先行指数?

過去に金や原油が強気相場だったころに見られた動きとして、商品価格が急騰する局面では株の方が先にピークをつける傾向があるようです。

 

そのため金価格がピークに達する前に、金鉱株が先にピークに達する可能性があるらしいです。

 

本日の記事は以上です。

 

↓貴金属ETFと積立の種類についての記事です。 

owngoalkun-credentials.hatenablog.com

 

以下のような記事もあります。よかったらご参考までに。

owngoalkun-credentials.hatenablog.com

owngoalkun-credentials.hatenablog.com

 

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