【危険物取扱者試験甲種】 一発合格までの勉強時間と参考書
本日は「甲種危険物取扱者試験」について書きます。
工場やメーカーに勤めている方だとこの免状が必要な方も多いのではないでしょうか。
1. 危険物取扱者についての基礎知識
1-1. この資格が必要な方
一定数量以上の危険物を貯蔵しまたは取り扱う施設 (※) には、危険物を取り扱うために必ず危険物取扱者を配置しなくてはなりません。
※例 : 化学工場、ガソリンスタンド、石油貯蔵タンク、タンクローリー
1-2. 甲種、乙種、丙種とは
危険物は以下の表に分類されています。
乙種第4類の免状を取得すると、第4類の危険物に限り取扱い及び立会いができます。
甲種免状を取得したら、第1~6類の危険物全ての危険物取扱い作業および立会いができます。
1-3. 甲種の受験資格
乙種と丙種は誰でも受験できますが、甲種の受験については受験資格 (1)~(4) のいずれかが必要です。
(1) 大学等において化学に関する学科等を修めて卒業した者
(2) 大学等において化学に関する授業科目を15単位以上取得した者
(3) 乙種危険物免状を有する者
(次の4種類以上の免状の交付を受けている者
〇第1類又は第6類、〇第2類又は第4類、〇第3類、〇第5類)
(4) 修士・博士の学位を有する者
私の場合、化学系の大学・大学院を卒業したので、受験資格 (1), (2), (4) に該当していました。
1-4. 試験科目について
合格基準は、試験科目ごとの成績が、それぞれ60%以上です。
試験科目のうち1つでも合格基準を下回った場合、他の科目が満点であっても不合格となります。
法令 : 危険物に関する法令について出題されます。学生時代が化学系であろうと、大半が初めて聞く内容だったので1番力を入れて勉強しました。
物理・化学 : 高校の教科書の章末問題レベルの基礎的な物理と化学の問題が出題されます。難易度は高くないので、最も勉強時間が少なくて良い試験科目だと思いました。
性質・消火 : 危険物の性質と類ごとの消火方法について出題されます。甲種の場合、第1類~第6類について出題されます。
私は有機合成を専攻していたので、既に知見のあるものがありました。
私が感じた難易度は
法令 > 性質・消火 >> 物理・化学
といったところでしょうか。
2. 私の勉強時間や正答率など
・試験日 : 2018年3月4日
・勉強期間 : 2018年1月4日くらい? ~ 試験当日 (2か月間)
・1日あたりの勉強時間 : 平日は30分~1時間、土日は4時間くらい
→ トータルで約100時間。当時は肉体的にハードな現場実習期間だったので、1日あたりの勉強時間を少なくして合格できる計画を立てていました。
・結果公示日 : 2018年3月22日
・正答率 : 法令 (93%)、物理・化学 (90%)、性質・消火 (95%)
合格基準は試験科目ごとの成績がそれぞれ60%以上
物理・化学はしょうもない計算ミスで1問落として満点を逃してしまいました。
それでも全て90%以上で、かなり余裕でしたね。
勉強時間をやや取りすぎた感じがしますが、勉強しなさすぎよりはマシですかね。
ちなみに通知書と申請書は、免状交付の際に提出しますので、自分の正答率を残しておきたい場合は、写メを取っておきましょう!
3. おすすめ参考書
価格:2,900円 |
この1冊で十分でした。
過去6年に出題された問題が収録されています。
私が持っている2017年版は2013~2016年の4年間に出題された問題が収録されています。
参考書の構成は
第1章 法令・・・44項目
第2章 物理・化学・・・33項目
第3章 性質・消火・・・17項目
20日間で参考書を1周したかったので、1日あたり法令は2項目、物理・化学は1~2項目、性質・消火は1項目ずつのペースでやりました。
最終的に「法令」と「性質・消火」は3周、「物理・化学」は2周しました。
以上で勉強量としては十分でした。
4. 最後に
私の職場では、必要なのは第4類のみ (ごく稀に第2類) なので、甲種をとった恩恵はあまりないのですが、化学系出身者としてのプライドで甲種を取りました。
化学系の資格ってあまりないですしね。
本日は以上です。少しでも参考になればと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。